学校の選び方として

それでもパティシエを目指したいと考えている人

実際に菓子製造の現場を見てきた人間から言わせて貰うと、繁忙期にはまずありえないくらいのケーキを製造したとしても、作っても作っても足りないという状況になる。幸い筆者の勤めていた企業でもクリスマスなどの繁忙期も数年単位のデータを参考にした製造数が予め決められているので、それに従って作っていくことになる。ただ時には臨機応変に対応しなければならないこともあるため、忙しさは普段の勤務とは比べ物にならない。先ほど紹介した一日のサイクル、そして繁忙期の忙しさを享受することが出来るほどの精神力を持っている人は、大いに目指すに価値のある仕事だと保証する。

パティシエだけに限らないが、仕事をしていれば突き詰めていくとその上限に限界がないことに気付く。しかも人間が手作りで作り上げていることもあって、いつもいつも同じものが出来るわけではないのも味だ、その日に作り上げた物が完成度の高いものであったとしても、次に同じ手順・同じ材料で製造したとしても全く同じとなるのはまずありえないからだ。こうなると一日毎に切磋琢磨して、昨日より今日、そして今日より明日と、どんどん極めていこうと思ったら際限がなくなる。そのことに面白みを感じたら、職人性の強いパティシエは天職といえる。

日本人は働いていると自分ルールという、他人には理解しがたい取り決めを敷くのが上手な生き物なので、パティシエの中にももしかしたら独特の制約を自らに課して労働している人がいるかもしれない。専門性の強い仕事になると、やはりその癖や仕事の運び方は個性が出てくるので、パティシエもそんな人とは違ったものを作り上げることが出来る楽しさを理解できれば、辛い修行期間も耐えられると思う。そんな高い志を持っている人に向けて、ここからはパティシエになるための準備段階における情報を提示していこう。

学校では実技以外にも学ぶ事がある

パティシエを『菓子芸術家』と例えることが出来ると思う、筆者は常々そう思うことがある。時にメディアなどで世界的に有名と称されるお貸し作りのコンクールなどで製作される至高の作品は、本当に食べてもいいのだろうかと疑問に思ってしまうほど優美な風貌を持っているときがある。アレを見るたびに食欲という本能ではなく、美しいものを見たときの感傷が沸き上がってくる感覚を不思議な思いで見ていることがある。

パティシエとして活動していると、味だけではなく見た目にもこだわりを持たなければならない。味も重要だが、見た目がまずその美味しさに比例している豪華さを醸し出していなければならないため、専門学校などの教育機関では味を学ぶという実技だけではなく、綺麗に盛り付ける、または鮮やかさの中に美しさを取り入れたデザイン性も考慮して製作することを考える必要がある。また非常に基本的なことだが、菓子を作ることになったらその味が衛生面で整っていなければならないのは言うまでもない。大体、専門学校などの教育機関で学ぶことになる学問としては、

といったものを重点的に身につけなくて職人として大成する事は出来ないと考えられている。結局は菓子も売れなければ人気も出ないので、味を確かめることが出来ないからこそ見た目で顧客はその商品がおいしそうかどうかを判断する材料としている。明らかに見た目から味に自信があるとは思えないような代物だったら、好奇心旺盛な人であっても食べるのを躊躇うのは必然であって、商品としての価値をつけるに及ばないと見下される。結局は最終的に作った物が売れるかどうかですべてが判断されるため、ケーキのデザインはもちろん、その色彩をどのようにアレンジするか、また栄養面でアレルギー反応を起こさないような食品を用いて製造するなど、やらなければならない事が沢山ある。そうした授業を専門学校過程の2年で学ばなければならないと考えたら、充実どころの話では済まないほどスケジュールに終われる生活になるので、覚悟してもらいたい。

パティシエとして必要な技術だけでなく

こうした専門学校ではパティシエに必要は知識や技術といったものだけではなく、国家資格として認定されている資格を取得するために必要な講座を解説しているときがある。また中には実際に学校内の試験をキチンとクリアしていれば、実務経験を必須とする『製菓衛生師』の受験資格を獲得できるだけでなく、その他の資格についても対策を行っていくことが出来るので大半が普段の授業と資格獲得して、少しでも就職活動を有利に進めようと考えている人が多くなっているのも事実。資格は取得して全く損はしないので、時間に余裕があるなら取っておくことに越したことはない。

学校毎に色が違うので、自分にあったところを

有名な専門学校に通うことが出来れば大丈夫、そんな安直な事を考えている人もいるだろう。筆者から言う必要もないと思うが、学校選びは誰でも右を向けば右に倣っていれば大丈夫、という道理は通用しない。特に専門学校のような専門性を極めるための教育機関において、選び方を誤れば最悪自分が将来目指すべき道へと進路に出来ないということもある。

パティシエを目指している人の中にはこの違いに気付かないで、実は洋菓子よりも和菓子作りを得意としている学校に進学してしまった、なんて失敗をした人もいるかもしれない。単に調査不足なだけなのかもしれないが、そういう場合は進路変更もやむを得ないだろう。よほど財力に余力があるなら転学も可能だが、もし無理そうなら何とか別の方法を模索するなどしなければならない。

また明確に自分がどのようなパティシエになりたいのかビジョンがはっきりとしている、在学中にその夢に進軍して行くことが出来るだけのサポート体制が整っているかどうか、などを事前に必要な情報を集めてから、どこの学校に進学するのか検討しなければならない。

パティシエを目指している、また活動している人を応援する!

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