パティシエ業務の根本は

基本的に単独作業で行うことはない

パティシエとして活動している人というのを分析してみると、すべての洋菓子分野において精通しているとは言えない部分がある。中には専門分野として『ショコラ専門のパティシエ』という職人も存在しているほどだ。洋菓子といってもケーキの他にチョコレートや飴細工、更に焼き菓子といったように一言で定義するのは非常に困難なお菓子だ。それを言ったら和菓子もそうだという声が聞こえてきそうだが、ここではパティシエという職業の話をしているので彼らの専任となる洋菓子についてだけ言及して話を進めていく。

ただパティシエとして修業をしている間は、基本的に全ての洋菓子を製造する技術とそれに関する知識を備えていくこととなる。見習いとして活動している時分はどの分野でも精通して勉強することが義務付けられているというのは基本的なところだ。その後どのような道に進むかはその人それぞれとなっているので、何を勉強したいのかにもよる。ただパティシエという職業を考察していると分かってくるのは、この仕事をしているとすべての仕事を単独でこなすというのは独立しているか、個人経営の店で雇われて人手を賄うという意味で担当しているかによる。特にレストランなどにおいては、パティシエとして活動していると、作業が限定される事は少なくはない。

専門的なスキルを高められるからこそ

作業の限定という言葉を使用するとネガティブな方向に捕らえられるとかも知れないが、内情をもう少し克明にすると専門的に力を養うことでより芸術的な感性を高める、お菓子とが思えない作品を作り上げる事ができるという意味合いで、専門的となっている。レストランやホテル、または式場などで勤務していると何人ものパティシエが採用されている。そしてそれぞれが得意としている分野を生かしつつ作業をこなしているという、分担制で調理場を回しているのだ。

これは工場での作業で考えた方が一番分かりやすいかもしれない。例えば従業員が10人いたとして、これでケーキを作ることになった場合には大まかに次のように分類することが出来る。

あくまで例として提出しているので、これが正しい人数配分と限らないのでその辺はご了承願いたい。こうして作業を分担することでいくつも製造する事が可能となり、効率を上げることで生産ラインを確保することが出来る。企業などの請負として作業している工場ともなればこの役割分担を更に細かく分けられることになり、人数の規模としても拡大する。人形仕掛けのような作業風景だが、こうした作業役割を完全に分けているのは本場フランスならではの作業工程でもある。

フランスでは1人の職人が全てを担当することの方が稀で、それぞれの担当事にパートが分かれているため専門的な意味合いで極めようと思えばどこまで極めることが出来る。やりがいを追及したいと願っている、または見出せるかどうか分からないとなどといっている人は、もしかしたらパティシエという仕事が適任かもしれない。一人で全てではなく、協力して完成させる仕事内容を考えると何かと仲間意識を求めたがる昨今の日本人大学生には理想的な職場ではないだろうか。

販売するんだから接客だってする

パティシエは作る事を専任としている職業だから、お客さんと関わらなくていいなどと考えている人入るだろうか。筆者もここまであえて筆にとっていなかった内容だが、パティシエの仕事の中には『接客』という業務は当然の如く存在している。作るだけなんだからお客さんと関わることはないだろうなどと思っているなら考えを改めておこう。というよりも、個人店だったら販売まで人員を割くことが出来なければパティシエがカウンターに出てケーキを販売することになる。そんな光景は珍しいモノではない、筆者の店舗でもパティシエとして勤務していた人がたまたまカウンターに立って注文を受けたらケーキを販売するというのは珍しいことではなかった。

もう少し詳しくパティシエが分担されることになる役割だが、店舗の様子などに左右され、下記のような場合で担当を決めていることもある。

パティシエの仕事分担、一例

シェフパティシエについて記していなかったのでここで改めて記述すると、洋菓子製造における全ての全工程を監督する位置についている人を指している。言うなれば現場責任者といった方がもしかしたら分かりやすいかもしれない。この現場責任者の指示の元でそれぞれの担当は持ち場をしっかりと守り、時に作業が滞っているならシェフパティシエが応援に入るなどして仕事をこなしていく。少し手持ち無沙汰な状態になったらそれぞれの持ち場担当が手の空いた時に助けに入る、ということもあるだろう。

海外での修行はプラスになる

こうした作業分担制は日本でも浸透しているが、パティシエとして専門的な技術を磨きたいと考えているなら留学という手段ほど最適なスキルアップはないだろう。分担作業性を導入し、技術的な面で極めたいと思っているなら、フランスへの留学は職人志望の人には自分を厳しく鍛え上げられることが出来る最高の現場環境だ。

パティシエを目指している、また活動している人を応援する!

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