夢にもステップはある

アルバイトからでも十分可能性はある

正社員として勤務できなければ成功しない、そう考えている人はこの日本において少なくはないだろう。というより、この景気状況では正社員になればその後定年まで終始安定した人生を過ごすことが出来る、などという保証はどこにもないだろう。大企業が平気で倒産する中、この国で一番雇用状況が安定しているのは公務員といっても差し支えない。そうした中で正社員として勤めることさえ困難で、非正規雇用として働いているから人生全てがダメになる、という考え方は些か早計過ぎるだろう。

パティシエ業界でも雇用は決して充実しているとは言いがたい、どの職とも共通で社員として勤務できたとしても技術などを鍛えていなければ簡単に首を切られる事は確実だ。中には専門学校に通いたくても学費を用意することができないという人もいるかもしれない、確かに専門学校を卒業していれば知識と技術の教えを請うことは出来る。それが学校機関ならではの利点だ、しかしそうした教育機関を卒業していなければパティシエになる事は不可能だ、ということでもない。パティシエになった際取得しておけば『便利な』資格はあるとは話したが、『絶対持っていなければならない』資格と言う話はしていない。医師免許といったようにパティシエとして活動するには国家ないし、民間の社団法人が開催している民間資格を獲得していなければならないということもない。

最近では学校に通ったこともない、現場での経験もない人でも未経験者に対して募集を掛けている企業はある。現場レベルではパティシエの業務が過酷ゆえに、ホテルなどの格式ばったところよりも人手不足に憂いているのだ。無論現場でも経験者の方を優遇して採用している傾向にあるが、未経験だからといって採用の目がないとは言えない。また社員として働くことが出来なくても、まずはアルバイトとして働いて社員ないし、その後独立への展望に期待している人も多い。

アルバイトとして始めた場合

では実際アルバイトとして活動するとなったらどのような作業から始めるのかというと未経験者だと、まずは初歩の初歩ともいえる作業から始めていくことになる。雑用仕事から入るがこの時点で既に自分が求めていた仕事はこんなことではないと我侭を言ってしまう人もいる。これについてはとにかく我慢して仕事をしろとしか言いようがない、未経験ないし経験でもまだ入りたての新人に大事な仕事を任せられるほどお店も甘い考えではないので基本的な雑務をこなせないようなら、発展して違う仕事を任せたいという風には思えないのが経営者や既に勤務している人間からの見方だ。

最初の三ヶ月は簡単な仕事をこなしながら一日を終了し、半年後にようやく少しでも製造に関われるようになり、1年後にようやっと重要な仕事を任せられるまでに成長したと判断されれば担当として任されることもある。本人の努力次第だが、こうしたステップアップを踏むことで学校では学ぶことができない現場の空気の中で、パティシエという職に必要な知識と技術を養っていくことが出来る。何年と勤めていればスタジオ内でもそれなりの地位に付く事が出来る上、さらには正社員として勤務することができるという可能性も目が出てくるだろう。

有名店の方はあまりお勧めではない

こうして考えるとこじんまりしたお店より、有名店の系列で働いたほうがよりパティシエらしく働けるのでは、また時給なども含めたらお得だと思えなくもないが、筆者としては本当にパティシエとして成功したいなら有名店よりも個人経営に近いところで修行を積み重ねるほうが良いと述べる。

なぜかというと、有名店ともなれば中にはケーキ作りどころか接客業へと回されてしまってろくにパティシエとして活動していない、という不満が出ることもある。確かに接客業もパティシエとして大事な仕事ではあるが、これが独立を前提にしている人なら否が応でも将来的にやらなくてはならない業務となっているので、何ならケーキ作りに集中していくのも手段の内だ。アルバイトとして勤務することになったとしても、自分の目標を達成することが出来るかどうかという点でアルバイト先を志望することも重要なことだ。

技術は習うのではなく、学んで体得するもの

パティシエのアルバイトをしている人にはちょっとした共通点がある、それはいくつも仕事を掛け持ちしているということだ。アルバイト先の仕事内容によって担当する仕事以外にも、研究を重ねたいと考えている人も多い。そうなると特定の店舗で働き続けて一定の技術を磨き上げるより、得意としている作業をこれでもかと学び、さらに違う店舗ではまた違う技術を習得し、それらを自分のものとして応用する事も成功への近道となっている。

一重に技術を盗むということだが、これは別段どの業界でも後輩が先輩の仕事を見て盗むという意味では共通している、日常茶飯事の光景だ。自分がより仕事をスムーズにこなしたいと考えているなら教えを請うのも1つだ。しかし秘訣ともなれば頑なに答えたくないという人も多いはず、ならばこそどのように仕事をこなしているかはっきりとこの目に焼き付けていくことで自分流に改良し、より仕事を効率よく片付けていくのも社会人に必要なスキルだ。盗むのは良くないと考えている人も理想として間違っていないが、自分が今より先に進むという意味では模倣するだけではく、盗んだ技術を更に自分流に応用して行くことも社会で生き残るために必要な技能となって生きてくるだろう。

パティシエを目指している、また活動している人を応援する!

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