収入面での現実

働いていれば見込みは出てくるが

働いていれば絶対に立ちふさがることになる問題の1つである、収入面での不安はどの仕事においても就きまとっている。昨今の社会状況の中ではパティシエにおいても正社員の勤めるまでにこぎつけるかどうかとなった場合、当然ながらすべての人が毎月安定した収入を獲得できるかどうか、という話は非常に厳しくなる。誰かが正社員をかけた椅子取りゲームに勝てば、そのゲームに敗退した人間は再度就職先を探さなければならない。平等が望ましいと考えられている風潮も理解できるが、今の日本社会では就職面でも絶対的に勝敗を喫することになるため、どうしても不平不満が生まれることになる。ただ問題なのは一番最初にも述べたように、こうした状況下で無事職を獲得できたという幸運を、やりがいというものを見出せないからという理由だけで退職してしまう、という人もいる事を危険視しなければならない。またこれも、最近の就職活動をしている人に見られがちな傾向だが、ブラック企業という言葉が常用化しつつある中で規定時間外の仕事は絶対にしないという心情を持つという、ちょっと困った人も出てきたのだ。ブラック企業の長時間酷使される労働は精神をすり減らし、肉体的にも限界に追い詰められて、最後に自殺を図ってしまうという非業の事件が多発しているため、どうしても意識的にフルタイム以上の労働を強いられたくないと考えてしまうという。パティシエもその1つとして考えられる、専門店であろうとレストランの仕事であろうと必ず残業をしなければならない時がある。例としてあげたクリスマス商戦においては問答無用で2日間で何十時間という労働をこなさなければならない。作業は深夜にまで伸びることもあるという条件を突きつけられたら、それだけで敬遠してしまう人もいるだろう。

仕事をしているなら、多少なりとも残業する事はいつでもあることとして認識しなければならない。だがこの問題を受け入れたとしてもそれに釣り合わない条件が付きまとっているからだ。こちらもまた問題視されているように、残業代を支払わないとする企業があること、そのため労働と給与のバランスが取れていないという点で現実と理想の相違が出てしまって、働くことの意義を見出せないという例もある。

残業をしていればそれに見合うだけの収入があればとも考えられるが、そうではない。むしろ残業などしたくないと考えている人の方が圧倒的に多い。残業したとしてもそれで収入が上るわけでもなければ、毎月安定した給与が支給されるという保証がないのも、受け入れなくてはならない。パティシエという仕事も初年度から経験を十分に積むまでは苦しい生活を強いられることになるかもしれない、キャリアなどの積み重ねがこの仕事でも重要となり、それまで辛抱強く仕事をしていけないと嘆く人も事実としている。

では実際にパティシエとして活動している人の収入面について詳しく考察して行こう。

平均的な収入としては

まずはパティシエになったばかりから、数年程度修行をしている人などの平均的な収入としては大体『15万円から18万円』というのが相場となっている。年収にしても300万円いくかどうかだが、初年度においては15万円を下回ることも珍しいことではない。アルバイトとして労働しているなら尚のこと、15万円も月々もらえていれば上等だ。諸々の経費を引かれてなおこの値段よりも下回る人は最近では別段珍しいことではない、この年収でも十分に耐えていくことが出来るという信念を持っていなければ正直続けていくには相応の覚悟を持っていなければならない。

そしてその後の段階としてだが、確かに一企業で昇進を続けていればそれなりに安定した収入を獲得する事は出来る、よほど贅沢な暮らしをしたいという考えがなければそこまで頑張っていれば頑張りに見合った対価は得られるようになる。

こうした収入状況のため、早朝から深夜まで働くことも繁忙期ではほぼ毎日覚悟して望まなければならない等のリスクが伴っているため、現実と向き合って本当に自分にこなすことが出来るかどうかと問いかけて、無理だと諦めてしまう人は少なくないという。夢を叶えるというのは本当に難しいが、楽して安定した収入を稼ぎ出せるなら誰も苦労はしないだろう。

収入が伴っていないのは確かに認めるが、それはパティシエだけとは限らない。会社員として、またはアルバイトとして働いている人といった被雇用者は、どうしてもこの収入問題で壁にぶち当たっている。それも最近の話ではなく、ここ7.8年ほど前から問題となっているほどだ。只でさえ最低賃金を値上げしようという動きに対して反発している政治家もいるなど、国民の生活を苦しめ続けている政府の行いで、何もパティシエだけが限定的に被害を受けているわけではない。

またどんな仕事でも必ず繁忙期は存在する、それこそ休憩をしている時間など無いほどにだ。この部分はやはり納得して飲み込んで仕事が出来なければ社会人として生活して行くことは出来ないだろう。そのことをよく理解していなければならない。

実際に統計として算出したら

ではパティシエ業界では世情に流されて人材不足気味となっているのか、という問いについてはこれは答えるまでもなく困窮しているだろう。どこの業界でもそうだが、人手不足は今に始まったことではないので議論の対象外とさせていただく、では内情としては年収などの問題はどのようになっているのか、少し統計値で気になるところを抜粋して見てみよう。

パティシエ業界の色々平均値、平成25年度版

この数字は男女総計の平均値として算出されているが、収入面では先に述べたような通りだが、注目して欲しいのは勤続年数とその平均年齢だ。確かに男女ともにとはいったが、大体勤務している人は既に8年くらいはパティシエとして活動しており、そしてそんな長年活動しているからこそ平均年齢も上っていると考えられる。若手不足と捉えることもできるが、楽しさを本当に知っている人は勤務していて大変かもしれないが、やりがいを見出しているのかもしれません。

総労働時間も見ると、決してそこまで極端に多いわけではない。どんなに少なくても毎日1時間足らずといった感じでこなしている。これが閑散期ともなればもっと減るだろうから、厳しいなどと揶揄されている状況を考えても、それほど辛い状況ではないように思える。本人の頑張り次第だが、貫き通せるだけの覚悟を持っているならやりとおせるといえるだろう。

パティシエを目指している、また活動している人を応援する!

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